小説『リコリス・リコイル Ordinary Days』感想

ヨドバシってすごいなぁ。

昨日の夜発注したのに今日の午前中に届いたよ。

再版分でした。

 

ネタバレは極力避けるつもりですが無自覚にしちゃうことはあると思いますので未読の人はご了承ください。

 

 

と言いつついきなりのネタバレですけど、登場人物紹介が謎でして……

このメンバーかよ!と思ったんですが、このメンバーならいてもおかしくない一人が出て来てない。

勝手な予想ではその人がアニメのこの先の展開で何らかの役割を果たすんじゃないかと思ってるので、それとの整合性を取るために出すわけにはいかなかったってことなのかなと想像したりしてます。

 

内容の話をすると、まぁ、いちゃいちゃしてますねぇ。誰と誰がとは言いません。いちゃいちゃしてます。

映画の話がちりばめられてます。映画が好きなんですね。映像系メディアが苦手な俺には正直わかりません。好きなんだなっていうのが縁がない俺に伝わってるからそれで充分なんでしょう。

アニメのキャラ紹介的な小説じゃなくてアニメでは描かれなかったエピソードを描くという内容でした。

登場人物紹介に出てこなかった人が出てきたらまた違う展開になってしまっていたというのはありますね。

話の筋立て上、名前だけで直接は出てこなかったのか、出さない必要があるから出てくるとちょっと困るような筋立てにしたのか、あるいは何の関係もない話なのか、それはわかりませんしアニメの中でも答えは出ないかもしれません。

 

人によっては邪魔と感じるかもしれない鬱要素もちゃんとあります。そのあたりはアニメと同じ空気感です。本当に救われたんだろうか……

 

これはまぁ個人的な価値観になりますけど、面白いとか心に残るとか思う作品って、登場人物に共感するとかいい方向に影響を受けたとかいうきれいごとだけじゃないと思ってるんですね。

読んで気分が悪くなったとか、読んだことによってその先の人生を狂わされたっていうのもすぐれた作品だけに許されることだと思うんですよ。

人を幸せな気分にさせるものを書くのも、人を不幸な気分にさせるものを書くのも、どっちも技術とか才能とかが必要な行為で、それができる人が「小説家」になるんだろうなと思ってます。

 

話の筋立てとしては自分が慣れ親しんでる推理小説的な要素もありとっつきやすかったです。

喫茶リコリコの具体的な場所の設定がアニメよりは詳しく書かれてたり……

ただねぇ、俺にとってはいい思い出がないエリアなんだな。

裁判受けたり面談で落とされたり。おいしい店はあるけどw

ミズキは行くとしても千束やたきなは行かないだろうなぁって店ですが。ガッツリ飲むとけっこう高い。錦糸町侮れません。

ああ、錦糸町か。すっごい偏見なんですが鬱展開のとある部分って錦糸町だとリアリティあるなぁ。でもあれって錦糸町とは書いてないよな。違ったか。

 

イラストは映像作品先行のラノベにしては少な目かなぁと思ったんですがどうでしょうか?

もっとがっつりたくさん絵が出てくるのかと想像してました。

作り手側の発言を信用するのは危険なんであくまでも仮定として、あとがきで書かれていることが事実ならばそれほど多くのイラストを用意できなかったっていうのが真相なのかもしれません。

 

アニメとの関連性ですけど、この小説をアニメを見ないで読んだ人はどう感じるのかってのは気になります。

全部読めばこのフィクション世界のおおまかな設定は小説だけでもあらかたわかるようにはできてるとは思うんですがアニメを見てるんで正確にはわからんのですよ。

逆にアニメを見てるとこの言葉って実はその後……みたいなのはあります。いちゃいちゃパートに仕込んでくるというかそのパートの方が仕込みやすそうですね。

ざっと一読した限りではありますが、アニメ10話までの話と小説の話で整合性が取れていないと感じたところはありませんでした。

あくまでも主観だし、ザルな読み方してるしなんでもしかすると何か違和感を持つ人もいるかもしれませんが……。そもそも整合性に注目して読む人がどんだけいるのかがわからないw。推理小説の読みすぎなんですよね。多少の荒唐無稽な設定は許せても論理の破綻は許せない的なw

 

アニメは最終章突入という感じになってて、もし人気が継続したら続きを作れるような展開なのかどうか気になってますけど、小説の方はこのパターンなら何作か作ることはできそうです。

アニメが1か月刻みで1エピソードという作りだったんで可能になる方法ですね。経営立て直す話でざっくり描かれた「仕事」以外にもいろいろな「仕事」をしているっていう設定なので、その中にこういう「仕事」もあったってことにすればフィクションの世界が崩壊しません。

 

アニメが盛り上がってるタイミングなんで売れたのか、コンテンツとして魅力的なんで売れたのかっていう判断はあると思いますし、上にも書いたようにアニメの方が続編を作れるような終わり方をするのかしないのかっていうのもありますが、もし『リコリコ』でもっと商売をするという判断があればもう1作くらいは小説を出して様子をうかがうんじゃないかなぁと想像したりしてます。

 

140字の場所に感想書こうかと思ったんですが、って一部書いてますけど、やっぱり読書感想文は無理。こういうところで好きなメディアと苦手なメディアとの差はどうしても出てしまうなぁ。

小説>>>>漫画>>アニメ>実写 の順になっちゃってます。