アニメ『お兄ちゃんはおしまい』感想 変態アニメで謎の感動

去年の冬着せ恋に頭をガツンと殴られてしまったわけですが、今年の冬はおにまいだった。

 

 

まぁね、どう取り繕っても変態アニメだと思うんですよ。1回見れば満足するようなアニメだと思うんですよ。

なのに謎に感動してしまって繰り返し見ることになってしまいました。

最終話を見てからです。

 

性別倒錯系の作品って言うのは昔っからたくさんあるんですけど、俺の中ではというか俺の世代ではなのかもしれませんが、ひばりくんにとどめをさされてるんですよね。

江口寿史さんが「ひばりくんをかわいく書けば書くほど面白くなる」ということに気づいた時にジャンルとして完成したんじゃないかなぁと。

その後らんまも他の女の子より女体化らんまがかわいく描かれてますし。

おにまいのまひろちゃんもその系譜を正確にたどってます。容姿だけじゃなくて仕草とか言動とかも登場人物の中でなぜか一番女の子女の子している。

性別変っちゃうこの手の話ってTSものっていうんですね。知りませんでした。

TSものとしてはテレビで流せる程度のエロ要素薄めなんじゃないかと思います。エロというよりフェチに振ってるなぁと。

相変わらずアニメのことは良くわからんのですが、作画がいいとか言われていて、たぶんいいんでしょう。脚本とか演出とか構成もすっごくいいんでしょう。アニメがわからない俺が見ても何度も見たくなる。わからない人にいいと思わせるのは大変なことだと思うんですけど、アニメの作り手にはそういう人がけっこういるんだなぁと思いました。

とにかくまぁすっごくよくできててちょっとエッチで絵もきれいなアニメなんですけど、それだけじゃ謎に感動することは無いと思います。

 

謎に感動した理由はこれです。

この作品って異世界転移物、俺の中では異世界すっとばされものでもあるんじゃないかなぁと。

その要素が謎の感動を生み出してしまった。

引きこもってる成人男性が性別を変えられた上に若返りまでさせられて中学校にもう一度通うことになる。

元に戻りたいという思いはあるけれど学校や家で新しい関係性が生み出されてしまい、その環境に居心地の良さを感じて元の環境に戻るか逡巡してしまうっていうのが12話の展開だったんで思わず感動してしまったんだろうなぁと思いました。

上路トラス橋を走るなぜかレトロな内装の電車のシーンからエンディングまではたぶんかなり長い間忘れられない場面になってしまったと思います。

作り手には俺とかと同じ世代の人絶対いるよなぁと思いました。高校教師だもんね。

この兄妹というか姉妹、一緒に死んじゃうのかなぁなどと思ってしまいました。

ネットで読める原作があったんで思わず読んじゃいましたよ。思う壺なんだろうな。

 

なんにしてもまたもや適当に録画したアニメで感動させられてしまったわけで、去年の春をピークにして録画する本数がだんだん減ってたんですがまた増えてしまいました。

何が自分の心に刺さるのかって見てみるまではわからないんですよねぇ。