読書感想文 大森藤ノ著『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』16巻感想 もう一回

結局頭っから読み返す羽目になりましてもう一回感想を書いてみます。

 

 

まず思い出すのはもう昔懐かしいと言ってもいいハヤテ感想書いてた頃によく感じていた「情報格差」ですね。

16巻の場合、知ってる人は知っている知らない人は知らない、読者の中には予想をしていた人はいただろうけれど明示はされていないっていうことがあってその秘密が開示されるのがメインとなる話だったと思います。

開示されて終わりじゃなくてむしろ開示されることによって次の展開が始まるという趣向ではありますが、この物語全体の大きなターニングポイントではあるんだろうなと思います。

今回ハッピーエンド的な終わり方をするとこの物語自体も終わってしまうんじゃないかと思うので彼女はとっても損な役回りだったなぁと思いますが、そんなポジションの登場人物はもうこの先いらないのかなぁ。それとも別の登場人物が出てくるのか、あるいはやっぱり再度登場するのかなぁっていうのが気になります。

地下と地上で全く種類の違う問題に立ち向かわなきゃならないのは大変ですが、最終的には大団円が用意されていると思うのでまぁがんばりましょう。

 

16巻でもう一つ思ったのは、昔から小説やら音楽やらで良く語られる「愛は恋よりも尊い」みたいな価値観が揺らいでいるってところですね。おもしろいなぁ。

永遠を生きて全知全能という設定があるから逆にそういうことにもなるのかなぁと。子供の頃読んだり読まされたり聞いたり聞かされたりして刷り込まれていたものが上書きされるのってとっても新鮮で楽しいです。