スバル XV 1.6i-L EyeSight オートマ車坂道修行で少し掴んだ気がします

スバル XV 1.6i-L EyeSight (GT3 E型) 実際に所有しての長期レビュー 全体目次 

スバル XV 1.6i-L EyeSight 1か月点検(1000Km)から6か月点検(目標3000Km)まで(見出し)

 

車を買って3か月経ちましたがまだ運転が楽しくて金曜日の夜に仕事が終わった後ふと走りに行きたくなります。

ネット検索して気になるお店に外食に行ったり用も無いのにちょっとだけ走ったり山道に行ったり。免許を取って数年後までと同じような行動をしてしまっています。

そしてまた走りに行きました。目的地は筑波山。試したいことと確認したいことがありました。

 

 

在宅勤務なのでよほどのことが無い限り定時過ぎればいつでも動ける状況になります。他の職場も同じでしょうが、在宅勤務だと基本的には残業NGなんですよね。管理できないから。それでも打ち合わせとか作業の霧が悪かったりしたら残業はしてますけど。

 

まぁ、その日は残業もなく、食事がてら筑波山行こうかなと思って家を出たわけですが……。

千葉県内で凶悪な渋滞にはまりました。

まだ19時だから大丈夫などと思っていたらどんどん20時が近づいていき……。そろそろ食うかと思って店に入ったらすでに閉店。ラストオーダーという概念を忘れて20時に間に合えばいいやって思ってましたよ。

やっちまった。

結局コンビニでおにぎりを買って寂しく夕食です。

 

今回のテーマは、電子制御での横滑り防止装置(VDC)を解除した時、車の挙動はどうなのかを知りたいということでした。

コンディションは雨。確認のためには最高です。

家を出る時からずっとマニュアルモードで走っていました。

以前書いたように、自分の感覚に合わせてマニュアルモードで2速発進をしているのですが、家の近所だとその感覚はばっちり合いますけど、交通量が少ない道ではさすがに発進時のだるさを感じました。

1速発進も試しましたが、加速は十分になりますけどそれはそれでやっぱり俺の感覚とのずれが発生します。まだまだ慣れが必要ですね。

 

利根川を渡って茨城県内。千葉もそうだけど茨城の県道も侮れなくてね、気持ちのいいワインディングがけっこうあるんですよ。

この日のメインは筑波山を走ることだったんですが、そのワインディングで1回まーた笑いが止まらなくなっちゃいました。キモいねぇ。うん。キモい。

だってさぁ、そこそこ速いペースで走っていてもひょいひょいひょいひょい気持ちよーく曲がってくんだもん。そこそこ速いっていうところがポイントでもっと速く走りたい人にとっては物足りないだろうし、もっと遅いペースが好きな人にとっては何の感動もないだろうし。ここは俺の感覚と完璧に合ってるんですよね。

ものすごく気持ちいいです。

 

筑波山のふもとに着きます。いったんハザード焚いてルート確認と今日のテーマの確認、横滑り防止がOFFになっていることももう一度確認。

マニュアルモードにして山道に挑みます。

余談ですが、XVのインプレッション記事では意識的にCVTって言葉を使わないでオートマという言葉を使っています。

その理由は、しばらく乗ってみて、俺が克服しなければならないのはCVT特有のなにかではなく、CVTもステップATもほとんどの車が使っている超絶技術であるトルクコンバーターの特性なのではないかと想定しているからです。

トルクコンバーターが効く領域をどうコントロールするかというところがこの車を手の内に納める一番のポイントなのではないかと感じています。

 

山道にふもとから入っていくので、当然最初は登り坂です。メインは下り坂ですけれど登り坂もまだまだまともに運転できていないので課題を持って運転します。

途中でパドル介入をすることはありましたけど、マニュアルモードで山道を登るのは初めてです。

この日のルートは最初にガツンと登っていきます。実用域重視のテンロクNAで実用性重視の思いSUVの車体を持ち上げるのはそう簡単なことではないと思いますが、オートマモードではサクサク登っていきました。

ところが、登らん……。あれ?どういうこと?

そ、そうか!2速じゃだめなのか!1速なのか!

EJ20ターボのフォレスターはもちろんそうだし、その前の4G61NA積んだランサーでもMT車で山道でも登りも下りも1速に入れることってめったになかったんですよね。登り坂でのすれ違いで一時停止して発進するときはもちろん1速入れて坂道発進しますけど、車が動いている状態で1速に入れるということはまずなかった。

これも以前書いたことですが、やっぱりトルクコンバーターが事実上の1速で、ドライバーがコントロールできる1速は2速扱い、2速は3速扱い……と考えないといけないんでしょうかね。

かなりきつい坂でも1速に入れればがしがし登っていくんで、ある程度の速度が出れば2速に入れます。

山を登ってる途中から霧が出てきました。フロントフォグをONにします。ふと思った。リアフォグのスイッチってどれだっけ?まぁいいや後ろから車来てないから。

帰って来てから取説見たらフォグのスイッチをもう1段送ればいいだけでしたね。まぁ使いたいと思う機会は少ないからなぁ。

そういう悪いコンディションだったせいか、後ろにも前にも車はいません。対向車もめったに来ません。その日の俺にとっては最高のコンディションです。他人に迷惑をかけずにいろいろ試せます。

 

登り坂では横滑り防止をOFFにしての違いはまったくわかりませんでした。相変わらず気持ち悪いくらい曲がっていく。路面に枝とか落ち葉とかがあってちょっと避けたいと思ってハンドルを切ると思いのままに車は進む方向を変えて避けてくれます。

やっぱりこの車、すごいっす。この車というか今の日本車はすごいってことなのかもしれないけれど、俺が言えるのはこの車がすごいっていうことだけ。今買える他の車で同じように運転したことはないですから。ディーラー試乗でこんなことできないもん。自分の車だからリスクを負ってできるし、リスクを負っても挙動とかを知っておかなきゃいけないとも思えるんです。

 

あらかた登り終えると平坦なワインディングやアップダウンの連続という局面に変わります。もう1速を使うことはなく2速と3速ですいすいすいーっと走っていきます。

ほんとこういう道を走るの気持ちいい車だよ。いつまでも走り続けていたです。この感覚は今まで乗った車の中で最高なんですよね。ランサーもフォレスターも楽しかったけれどそれ以上です。いい買い物をしたなぁ。

オートマモードではなくマニュアルモードで走るとほとんどイメージ通りに走れます。なんかやっと下り坂でもまともに運転できるようになったかもしれませんが、マニュアルモードじゃないとだめってことはまだまだなんだろうとも思っています。

シフトダウンしてから実際に速度が落ち始めるまでのタイミングがまだつかめてないですし。

 

そして、突然急な下りカーブと右コーナーが出現しました。数回しか走ってないからコースなんか覚えてません。

「あっちゃー」と思って車を信じてつたない腕でコントロールしようとすると……。

ずるっ。

超低速なのに雨と荒れた路面のおかげでかっこ悪いドリフトをしましたw

やっと破綻しましたよ。破綻っていうのはXVに失礼だな。ドリフトしても余裕でコントロールで来てるんじゃないかっていう安心感がありました。

恥ずかしながら公道で、普通の車でドリフトってあんまり経験が無いのでドリフトしたらパニックに陥ってもしょうがないレベルのドライバーなんですが、全くそういう不安感はなかったです。だいたい、広めにとってる車線の中で収まる素人目には滑ってるようには見えないレベルのドリフトですからね。乗ってれば分かるけど。

横滑り防止装置が効いていたらおそらくドリフトしないでクリアしていたんじゃないかと思います。もしかすると、今まで下り坂で「気持ち悪い」と感じていたコーナリングの時は横滑り防止装置が働いて車の方でコントロールしてくれていたのかもしれません。

 

そんなことがあるのに、その後もう1回イベントがありました。

今度は下りの左コーナー。

あっと思ってハンドルを切ったけどイメージ通りに曲がらず膨らみました。いわゆるアンダーステアってやつです。

これはもうどの車でもあることで、対向車さえいなければ大丈夫なパターンだけれど対向車がいると誰も幸せになれないことが起こります。

そうならないように気を付けて走りますが、やらかしたことは……雪道であります……。運転下手ですいません。記憶している中で最後の事故がそのパターンだな。

 

この日の筑波山は車がいなかったので何事もありませんでしたが、やっぱり横滑り防止装置は効いているんだなと確認することができました。

今回あえてリスクを負って横滑り防止OFFで雨の山道を走ってみたことを批難する人はいるでしょうけど、これをやらないと不安だったんです。

XVってすごい車で、今まで山道を走ってて底が見えなかった。それがものすごく不安でした。

なんかやらかした時に思いもかけない動きをしてパニックになるかもしれないと思ってました。

今回、路面コンディションが悪く周りに車がいない状況で試せてみて得るものは大きかったです。

BMWあたりがこういう限界時のドライバー教育をしているという話は聞いたことがありますが、安価、お手軽、安全に試せるようなサービスがあるといいんですけれどねぇ。

 

帰り道、つくば市内の道は広くて規格もよくて車も少ないです。スバル推奨じゃないですけれど、操作を忘れそうだっていうのもあったので久しぶりにアイサイトツーリングアシストを使いました。

思えば、最初の慣らし運転の時に感動したなぁと懐かしく思い出しました。

一般道では追随している前車が右左折をしたり、横から車が出てきたり、つくばではめったにないですが歩行者や自転車が飛び出してくることもあり得ます。それに車線の引き方も甘いし交差点はあるしです。

なので、ハンドルを持つのはもちろん、足もいつでもブレーキを踏めるようにスタンバイしている必要があって、逆にくたびれるかもしれないです。特に前車が停止した時にその後ろにぴったり停止するときは、俺よりブレーキングがうまいことを知っていても緊張します。

やっぱりアイサイトTAはイレギュラー要素が一般道に比べると格段に少ない高速道路で使うべきですね。

 

さて、最後にもう一つ確認したかったことについて記述しますが、XVのインプレッションが読みたい人や購入しようと思ってネット情報をあさっている人にとってはノイズとなる情報になるので無視してください。

わけのわからないことを……ってやつです。

 

 

 

tanabeebanat.hatenablog.com

 

自分の気持ちを確認したかった。

予算、使い方、大きさなど、いろいろな条件を勘案してXVを購入しました。そして、この記事にも書いたように、このXVという車にはものすごく満足しているし、期待以上でした。こんなに山道を走るのが楽しい車だとは夢にも思ってなかったです。

しかし、どうしても満たされない気持ちというのがあることは否定できませんでした。

左手が、左足が寂しい。そして、慣れてないだけではあるんだけれど、近所への買い物とかでちょっとした運転をするときに些細なところでもっと工夫がいるなぁと考えてしまう。そういう状況です。

ネットで検索してマニュアル車を借りられるレンタカー屋さんもあるなど、時々その欲望を満たすことはできることはわかっているのですが、先日BRZを試乗した時、そのディーラーの試乗コースが買い物や外食などで日常的に走る道なので、イベントとしてマニュアル車を運転したいわけじゃなくて、日常の道具としてマニュアル車が使いたいということなんだなということがよくわかりました。

逆だったんですよね。山道を走るとか遠くに行くんだったらオートマ車でもよかった。でも、普段使いする車としてはマニュアル車がいい、そういうことだったんだとマニュアル車を手放してから初めてわかっちゃいました。

冗談抜きに衝動買いしそうになりましたから。まじで。

それでまたXVで山道を走ってみました。電子制御を使わないで走ってみて、ものすごく楽しい車だということを改めて確認しました。マニュアル車じゃなくても十分だよね、っていう方向に考え方が変わるかなと思いました。しかしそれはなかった。山道だったらレンタカー借りてもいいんですよ。むしろその方が面白い。普段使いをどうするかが問題なんですね。

もうね、新車買ってから最低1年は、どのような理由があっても他の車の試乗ってしちゃいかんですよ。つらすぎますね。

俺の車選びは出だしから失敗していたんだなぁということがわかりました。メーカーとか車種とか問わずにまずマニュアル車というのを最初の絞り込み条件にすべきだった。

だって、山道行ったり遠出したりするのは年に数回だし、一番車の性能が問われるスキーだって1シーズンに数回。その時のために普段の生活での違和感を我慢するというのは本末転倒です。

そうは思ってなかったんですよね。逆だと思ってた。普段使いはオートマでいい、遠くに行くときはマニュアルがいい、そう思っていた。実際離れてみたらそうじゃなかったってことです。

でも、XVを買う時にその選択ができたとは到底思えません。そう思うに至ったのは、XVという剛性の塊と言ってもいいような車に乗ってみて、今までの車とは全く違うってことがわかったからなんですよね。BRZはSGPではないらしいですが、車のキャラクターからしてXVと同等あるいはそれ以上の剛性感とかコーナリングの楽しさがあるっていうのは容易に想像できちゃうんです。

XVに自分の車として乗ったからBRZが欲しくなっちゃってことです。

 

現実に立ち返ると予算の都合っていうのがどうしても出てきちゃうので本当にそうなるかはわからないんですが、1回目、あるいは2回目の車検前のタイミングでマニュアル車に買い替えるという選択をする可能性はものすごく高いと思います。

その時にはまぁXVを選んだ時と同じで命を助けられたことがあるっていう恩義もあるし、剛性がものすごいってこともXVですごーくよくわかったんでスバルの車がまた第一候補になっちゃうんだろうなぁと思います。

調子こいてBRZでスキーに行って、坂道を登れなかったりスピンしたりして「なんて馬鹿な選択をしてしまったんだ」とorz状態になっている自分まで想像できる状態になっています。

フォレスターに乗っていた時に思っていたように、マニュアル車が運転できなくなったら免許返納という考え方をするのもいいかもしれないです。ただ、実際には年をとればとるほど中途半端な東京郊外なんで生活するのに車は必要になるのでそうはいかないかもしれませんけれどね。

 

まだXVに乗って半年経ってません。冬も越してません。もし冬を越すとまた考え方がかわるかもしれません。

心乱れます……

 

XVテンロクでマニュアルがあればたぶんまた20年乗ってたな……。