営団→メトロ6000系引退
毎日の通勤で朝っぱらから撮り鉄がホーム端に大量に湧いていたのですが今回は理由はわかっています。
6000系には強い思い入れがあります。
地下鉄千代田線が開業して、最初のうちは運賃が高くて贅沢な乗り物だったけれどすぐに日常のものになって、最初に導入された四角い何の変哲もない5000系にあの6000系が混じったときの衝撃は忘れられません。
通学に使っていた電車のイメージが強くて、代々木公園、代々木上原の行き先表示よりも準急本厚木の行き先表示の方が印象に残っています。
以前書いたことの繰り返しにはなりますが、私が生まれた数年後に作られた6000系は、その後数多くの型式の生誕と終焉を見届けてきました。
同じ営団→メトロでは06系、小田急では9000系、国鉄→JRでは203系、207系。
もともと特殊な型式があてがわれることが多い地下鉄直通車両ですが、その中でも千代田線は1編成だけ作られたような型式が多く、それらは保守の都合などで短命に終わることがあるという事情はあります。
営団→メトロの標準型が0X系になる時に置き換えが進むと思いきや、1XXXX系が出てきて方針が変わったという事情もあります。
それにしても長い。長かった。
最初のうちは悪名高き103系1000番台と比較して6000系が来るとラッキーでしたが、203系に置き換わって特に夏場は冷房がついた車両がありがたく6000系だとがっかりしたこともありました。その後更新で6000系にも冷房がついてその差はなくなりましたが。
増備するたびに少しずつデザインや装備を変えて行くのも見続けていました。青竹色の内装にはびっくりしたもんなぁ。
あと1段下降窓に変わったときも印象がかなり変わりました。
それでも変わらなかったのは前面のデザインです。
個人的な印象ですが、未だにあのデザインには慣れません。強烈な違和感というか未来感があります。地下鉄車内では気にならないのですが、常磐線エリアでは「場違い」なんですよね。
左右非対称でスラントノーズというその後の電車車両のデザインに大きな影響を与えた車両ですが、逆に左右非対称というのがあまり受け入れられないデザインであることも証明したように思えます。
その後も16000系後期型を含め左右非対称の車両はたくさんありますが、それが目立たないように工夫されているように感じています。極めつけはTX1000系、2000系でがんばったなぁという感じになっています。
6000系から始まる営団→メトロのX000系は左右非対称をむしろ強調しているようなデザインであるところが未だに私が「未来的」と感じる理由なんだろうなと思っています。
電車に頻繁に乗るようになってから四十数年が経ち、その期間のほとんどで一番なじみ深かった型式の車両がついに引退するというのは感慨深いものがあります。
死にそうになりそうな状態で乗ったあの頃、そもそも乗れなかったあの頃、うっかり乗り過ごしたあの時、どきどきしながら乗ったとき、落ち込んでたあの時、どんな時も乗る確率が一番高い車両が6000系でした。
サイリスタチョッパの特徴的な音とコツンという回生失効とそれに続く急ブレーキも懐かしい思い出。
なんどもなんども死んだ目の私を学校や会社に輸送してくれました。